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23 古キョン
「キョン君、気がつきましたか?」

目を覚ますとそこに古泉の顔があった。
なぜか体の自由がきかない・・・・ 頭がぼんやりとして明確ではない。
背中が妙に痛む。  ・・・・・・そうか。 俺はハルヒと崖に落ちたんだったな・・・。

なあ・・・、古泉。   ハルヒは・・・無事なのか・・・?

「ええ、あなたがクッションになったおかげで無事だったようです。 無事に保護しましたよ。
 それよりもあなたの方が重症ですから、今はゆっくりと眠っていてください。」

そう言うと古泉は俺の肩を掴み、ゆっくりとベッドに押し戻した。
心地よい布団の温もり。
まどろみの中、確かに俺は唇にやわらかい感触を感じていた。

・・・どれくらい時間が経ったのだろう。 目を覚ますとそこに古泉の顔があった。

「お目覚めですか、キョン君。」

・・・お前、なんか呼び方が違うぞ・・・。 それに顔が近い。 離れろ。 その笑顔はよせ。 あと、ここはどこだ。
頭を押し戻そうとするが力が入らない。 俺は古泉の胸に頭を埋められてしまった。

「ここは船室ですよ。」


「実は、あなたに大切なお話があるのです。」

「あなたは崖から転落した際にかなりの重症を負いました。
 命に別状はありませんが、しばらくは体の自由がきかないでしょう。
 けれども心配は要りません。私の組織の力で元通りになりますよ。」

・・・冗談じゃない。 学校は、妹はどうなるんだ? 畜生。  この狭い部屋から出してくれ!

「お-い、古泉。 何をやっているんだ?」

扉の向こうから声が聞こえてきた。・・・それは間違いなく俺と同じものだった。

「今飲み物を取っていきますから、もう少し待ってください」

そう叫び返すと、古泉は俺に満面の笑みを浮かべ耳元でささやく。

「崖下に落下した際、涼宮さんは傷ついたあなたを見て、たいそうショックを受けていました。
 そして・・・もう一人のあなたを作り出したのです。 自分のせいで傷つくことのなかったあなたを。」

・・・冗談じゃない。 俺はここだ! 誰か!

「それにしても幸運でした。 再び気絶した涼宮さんが気がつく前にあなたを発見できたのは。」

・・・何を言っているんだ、古泉。

「キョン君のことは諦めていたのですが、まさかこんな機会が手に入るとはね・・・ ふふふっ
 心配しないで、あなたの代役は彼が務めてくれますよ。」

「これからじっくりと、僕の色に染めてあげますから・・・。」

そう言った奴の目の奥は、 静かに燃えていた。




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