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閉鎖空間な保管庫
ここは「涼宮ハルヒで801スレ」のネタ保管庫非営利サイトです。 女性向け、BL、801に不快に思わない方のみ自己責任でご覧くださいませ。
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16. 8の続き
「ったく、あいつら本当頭が固いわねっ!」
どうやら教師等に呼び出されたらしい
当たり前だハルヒ、お前がやることは大抵学校の評判を落とす事だからな
そろそろ校長、胃潰瘍になりそうだぞ。程々にしておけと
言っておきたけれど口に出してしまえば
自分に面倒な事が起こるのはもう学習済みだ
だから俺は何も言わず心の中でハルヒに注意をする
すると爽やかな笑顔を保った侭古泉は
「大変ですね」
と明らかに棒読みな台詞を平気で吐く
まるでさっきの事が無かったかのように
青白い顔をしている俺に気づいたのかハルヒは眉を顰め、腕を組んだ
「どうしたのよ…。あんたらしくない顔ね」
何かあったの?と言いたげな表情だ
(何があったって…)
言える訳無い
古泉に告白され、危うく犯されそうになっただなんて
「何でも無い」
否定するがハルヒは納得してない
その証拠に眉を顰めた侭だ
「…古泉君と何かあったの?」
…妙な所で勘がするどいな、ハルヒ
心の中でこいつを讃称し、古泉の如く作り笑いをする
安心させる為に。
バレない為にも俺は自分自身、そして古泉以外の全員を騙さなければならない

「何でも無い。それよりハルヒ、今日も呼び出しを喰らったのか?」
話をすり替えるとハルヒはそれ以上追求するのを止めたのか
教師を愚痴をこっぴどく言い始める
分かっているのかハルヒ
お前がそんなだから教師達も大変なんだぞ。と教師達に同情をした


その後朝比奈さん長門さんもやってきてメンバーが揃い
朝比奈さんの美味しいお茶を飲んで、何時もの自分をどうにか保とうとした
古泉の存在を気にしないよう。
古泉とあった事等、忘れたかのように。
自分自身を偽るとはこう言う事なんだな。と客観的に思いながらも
此から先どうなるのだろうかと言う不安は残った侭だった


「あーっ、もう今日も収穫0ね。帰るわ!」
ハルヒの声が部活終了の合図を告げる
鞄を背負い、朝比奈さん達に「じゃぁ」と挨拶して
急ぐように駆け足で、俺は部室から出て行った
古泉の顔は、何故だか恐くて見れなかったけど
早めていた足を止め、一度後ろを確認してから
ゆっくりと階段を下りる
(今日は色々な事があった)
古泉、俺はお前の気持ちが分からない
お前が何でそんな態度を取るのかも分からない
キスだって男同士で気持ち悪いだろう?
本当に…参った
不意によく分からない涙が滲むのを感じて
どうしようも無く、泣き出したくなった
古泉は前々から変だと思ってたけど
まさかあっち方面に変だとは。
裏切られたような気持ちになってしまう
けれど涙は滲むだけで、流れなかった
「……弱気になりすぎだろ」
そんな自分を叱咤し、いつの間にか止めていた足を歩ませる
こんな時こそ、切実に朝比奈さんの癒しが欲しかった
全身全霊の癒しを俺に。と馬鹿な事を考えながら下駄箱へと向かう

「キョン君」

聞きたくもない声
誰の声だか分かっている
その声を無視して、又歩き出す

「無視…ですか?」

いつもの温暖な声なんて嘘のように淡々とした声
長門さんを連想させるかのような感情の籠もらなさだ。
嫌な汗が流れるのを感じて進める足を速める
瞬時、肩を強く掴まれて古泉の方を向くしか無くなった
古泉の目が見れず、俯いてしまう
そこまで俺はこいつを恐怖の対象としてみているらしい
「…あなたらしくありませんね」
逃げるなんて。と明らかに嫌みを含んでいる
「っだって仕方無いだろう?お前があんな事するから…」
今まで通りに古泉を見れる訳無いだろう…!?と声を荒げると
片方の手で口を押さえられてしまった
不満の声も全て間抜けな声になってしまう為俺は仕方なく喋るのを止めた
「困るんですよ。そんな声を出されたらね…。未だ残っているかもしれないので」
何が残って居るんだ。ちゃんと説明してくれと思うのだが
よくよく考えてみるとハルヒ達が未だ校舎に残っている可能性があるかもしれない
と言う事を指しているのだと分かった

「それよりあんな事ってどんな事ですか?」
そして間を空け
「ああ…、僕があなたにキスをして告白した事でしょうか。
そんな事であなたは僕から逃げるんですか?」
そんな事って
「っお前…いい加減にしろ。そんな事って古泉にとってはそんな事なのかよ?
ああ、もう分かった。お前はそう言うヤツなんだよな。悪いが俺はホモはお断り
だから今後一切、お前を避ける事にする。だからもう…離してくれ」
古泉を信じた俺が馬鹿だった
最初っから見切れば良かったんだ
「自分勝手ですね。あなたを離すつもりなんて更々ありません、あなたを僕のものにしたいんです」
可笑しいとしか思えない発言に俺は唯聞いているしかなかった
こいつの力は意外にも強く、多分俺よりか少し力が強いのかもしれない
突き飛ばす事だって出来るが、した後どうなるか分からない
その後の仕打ちを考えるだけで、俺は抵抗する事すら出来なくなってしまう
「ねぇ、キョン君。この前よりか無抵抗ですね、少し学習能力とやらを身に付けました?」
抵抗するあなたが見たかったのに、と声を和らげる
「ふざけるなっ…」
睨むと古泉は困ったような表情をし、微笑む
「やっと…僕の目をみてくれましたね。」
嬉しいです、と笑い
「愛していますよ」
何でそんな事を言うのだろうか。
古泉、お前は男で
俺も男だ。可笑しいに決まっているだろう?

「古泉…俺は、お前の気持ちが理解出来ない…っ」
駄目だ。自分を抑えられない
「止めてくれ、そう言う風に好きとか愛しているだとか言うのは…!」
「…あなたがそう言う風に言うのは予想していました」
だけど面と向かって言われると…少し、辛いかもしれません。
「古泉…?」
こいつらしくない沈んだ声に目を顰めると
冗談ですよ。と微笑んだ
「それより、もっとあなたと色々な事して楽しもうかと思ったんですが
流石に学校でやるのは不味いですよね。ええ、スリルがあって良いと思いますけど」
一旦間を置き
「涼宮さんにバレてしまったら大変です。…分かりますよね、僕が言いたい事」
微笑んで居た顔がいつの間にか無表情に変わっている
普段微笑んでいるヤツが無表情になると恐怖以外感じらない
「バレたら非常に、不味いんです。
だから…あなたと僕の関係は秘密。他人に漏らしては駄目ですよ?」
ああ、でも他人に僕にされた事なんて言える筈ありませんね。
本当に愉しそうに微笑む
俺は何も言えず、目を伏せるしかなかった

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