部室が夕焼けで赤く染まりかけている。
ここに男女が二人きりならばムードに流されて如何わしい事をするのだろう。
「で、ここで点と線の公式を使うんですよ」
残念ながら俺は、そんな良いムードの空間に男と二人きりだ。
例によって古泉の顔が近い。
ため息をつきながら、ノートに書き込みをしている古泉の横顔に視線をやる。
「――――聞いてますか?」
うん聞いている。
お前の説明が全部右から左へと流れている以外は何の異常も無い。
「あーあ・・・お前が朝比奈さんだったらなぁ・・・」
「僕がメイド服に?」
突然のボケに、思わず顔を古泉に向ける。
その瞬間、俺の唇に柔らかい何かが触れた。
最悪の事態を予想しながら顔を離すと、その予想が当たっていることが確認できた。
古泉の笑顔がいまだかつて無いほど近い距離にある。
「おっ、なんっ―――俺、おま、き、キス」
自分でも何を言っているのか分からない。
俺が、男と、接吻などと――――。
混乱しながらも、古泉の顔からいつもの笑顔が少しずつ消えていくのがわかった。
「・・・古泉?」
「はい?」
「そのマジ顔は何だ」
いつも笑ってる奴がマジ顔になるとこんなに恐怖心を煽られるものなのか。
そう戸惑っていると、古泉に満面過ぎる笑みが浮かんだ。
「何す」
誤魔化そうとする俺の唇を古泉の唇が強引に塞ぐ。
「ちょ、待っ・・・んぅ・・・ふはひぇんは」
ふざけんな、という俺の台詞のほうがふざけているように聞こえて、恥ずかしくなる。
やっと開放された時、俺の頭はもう勉強の事が飛んでいた。
「お昼ご飯、クレープ食べましたか?」
口の中の俺の唾液を味わいながら笑う。
「食べっ・・」
食べた。
昼飯時、国木田が楽しみにとっておいたらしいクレープを奪って食べたのを思い出す。
「僕は何を食べたと思います?」
「知るか」
つーか知りたくねぇよ。
この状況でそんな事ができる余裕がある人がいたら是非ご一報頂きたい。
「まぁ、僕は毎食後歯磨きするので分からないと思いますが」
古泉の嬉しそうな声が聞こえ、今度は首筋にキスが落とされる。
それが徐々に下がってきて、同時進行でネクタイが解かれ、ボタンが外されていく。
「もういい加減に・・っやめ・・・んぅ・・・っ」
「声、我慢しなくていいですよ、コンピュータ研の部長に見張りさせているので」
唇を噛んで声を漏らさないようにしている俺に、優しく囁く。
今までの会話をコンピュータ研の部長が聞いていた、という事を知り、顔に血が上がっていく感触がした。
「彼も交えて一戦」
「やめて。」
それは絶対イヤ。
ここに男女が二人きりならばムードに流されて如何わしい事をするのだろう。
「で、ここで点と線の公式を使うんですよ」
残念ながら俺は、そんな良いムードの空間に男と二人きりだ。
例によって古泉の顔が近い。
ため息をつきながら、ノートに書き込みをしている古泉の横顔に視線をやる。
「――――聞いてますか?」
うん聞いている。
お前の説明が全部右から左へと流れている以外は何の異常も無い。
「あーあ・・・お前が朝比奈さんだったらなぁ・・・」
「僕がメイド服に?」
突然のボケに、思わず顔を古泉に向ける。
その瞬間、俺の唇に柔らかい何かが触れた。
最悪の事態を予想しながら顔を離すと、その予想が当たっていることが確認できた。
古泉の笑顔がいまだかつて無いほど近い距離にある。
「おっ、なんっ―――俺、おま、き、キス」
自分でも何を言っているのか分からない。
俺が、男と、接吻などと――――。
混乱しながらも、古泉の顔からいつもの笑顔が少しずつ消えていくのがわかった。
「・・・古泉?」
「はい?」
「そのマジ顔は何だ」
いつも笑ってる奴がマジ顔になるとこんなに恐怖心を煽られるものなのか。
そう戸惑っていると、古泉に満面過ぎる笑みが浮かんだ。
「何す」
誤魔化そうとする俺の唇を古泉の唇が強引に塞ぐ。
「ちょ、待っ・・・んぅ・・・ふはひぇんは」
ふざけんな、という俺の台詞のほうがふざけているように聞こえて、恥ずかしくなる。
やっと開放された時、俺の頭はもう勉強の事が飛んでいた。
「お昼ご飯、クレープ食べましたか?」
口の中の俺の唾液を味わいながら笑う。
「食べっ・・」
食べた。
昼飯時、国木田が楽しみにとっておいたらしいクレープを奪って食べたのを思い出す。
「僕は何を食べたと思います?」
「知るか」
つーか知りたくねぇよ。
この状況でそんな事ができる余裕がある人がいたら是非ご一報頂きたい。
「まぁ、僕は毎食後歯磨きするので分からないと思いますが」
古泉の嬉しそうな声が聞こえ、今度は首筋にキスが落とされる。
それが徐々に下がってきて、同時進行でネクタイが解かれ、ボタンが外されていく。
「もういい加減に・・っやめ・・・んぅ・・・っ」
「声、我慢しなくていいですよ、コンピュータ研の部長に見張りさせているので」
唇を噛んで声を漏らさないようにしている俺に、優しく囁く。
今までの会話をコンピュータ研の部長が聞いていた、という事を知り、顔に血が上がっていく感触がした。
「彼も交えて一戦」
「やめて。」
それは絶対イヤ。
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