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閉鎖空間な保管庫
ここは「涼宮ハルヒで801スレ」のネタ保管庫非営利サイトです。 女性向け、BL、801に不快に思わない方のみ自己責任でご覧くださいませ。
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8
俺も相当暇なのか何時もどうり部室へと向かい
朝比奈さんが着替えて居ないか確かめる為に扉をノックをする
返事が無い
着替えて居ないのか、もしくは誰もいないのか
いや、長門は絶対に居る筈だ。あいつは部室と同化しているからな
扉を開けてみると思わぬ人物がいた
長門が本を読んで居る訳でもなく
ハルヒがPCを弄っている訳でもなく
朝比奈さんが可愛いメイド姿で彷徨いてる訳でもなく
唯 笑顔で佇んでいる古泉がそこにいた
「キョン君」
微笑みながら俺に近づく
「お前がキョン君って呼ぶと何だかなぁ…」
朝比奈さんがキョン君と呼ぶのと何かが違う
嫌では無いのだが…なんて言うか
言葉に出来ない もどかしさがあるのだ

「嫌ですか?」
「嫌じゃないけど」
いつも俺の事を名前で呼ばないこいつが呼ぶと…
じゃなくてこいつまで俺の事を「キョン」と言うのか
がっくりと項垂れ「何でもいいよ」と呟く
溜息を吐き、椅子に座ろうと足を歩めると
行き成り古泉に手を掴まれ勢いよく壁へと押される
乱暴な奴だな。と思うより先に
何時も通りの微笑みの侭古泉の顔が近づく
「キョン君…」
耳に息を吹きかけられるように囁かれる
むず痒さが堪らず顔を顰めると
古泉が声を立てて笑い出す
「っ…なんだよ。何か用か?」
それが気に喰わず、睨むと古泉は笑うのを止め
普段の微笑みとは少し違う…なんて言うか
自嘲じみた微笑みだった
「唯名前を呼んでみたかっただけです」
キョン君、と又耳元に息を吹きかけるように囁く
「だからそれ、止めろよ…」
すると古泉は「何ででしょうか?何故駄目なんですか」
と本当に不思議そうに微笑む


止めろという理由は特に無い
変な感じがするから止めて欲しいだけなのだ
その事が言いにくく、口籠もってしまう
「僕はね、あなたの事が好きなんです」
掴まれた侭の腕に強く力を込められ、痛さで眉を顰める
「す…好き?は?お前何いってんだよ…古泉」
男に好きと言われて、何てリアクションすれば良いか分からず
意味が分からないと言うしか無かった
「その侭の意味で「好き」です」
いや、そのままの意味って…
「古泉ってそう言う趣味があるのかよ」
俺は勿論お断り
断じて女の子が好きだし
てか、古泉が俺の事を好きとかネタだろう?
たちの悪い冗談に決まっている
「いえ、決してそう言う趣味があるとは言えませんけどね。
…いつの間にかあなたを愛していた。それだけじゃ駄目でしょうか?」
壁につよく押され同時に両手も拘束されてしまった
何も言えず、しかも動けなかった為古泉を睨む事しか出来なかった
誰か来る事を願い、今はもう諦めるしかなかった

そんな俺の気持ちを見透かしたように古泉は言う
「事前に鍵をかけておきました。なので誰も入ってこれませんよ」
用意周到だな、と心の中で呟く
古泉は本気で言っているのだろうか。
そう思い、俺は恐る恐る訊ねる
「古泉、それ…本気で言っているのか?…俺の事を好きとか…」
自分で声に出して云うのは恥ずかしかったが仕方がない
「ええ、本気です」
愛しています。そう微笑み、強く顎を掴まれる
次に何をされるのかと予想するより先に
古泉の唇が俺の唇と重なった
「っん…」
それは優しさとは程遠く乱暴でしか無かった
息苦しくなり薄く唇と開くと古泉の舌が侵入する
「ふ…っ…ぁ」
どちらの唾液か分からなくなった頃、やっと開放され
俺は立っているのが辛く地面へと座り込んでしまった
酷い呼吸困難になったかのような苦しさで
荒く呼吸をすると不敵に微笑む古泉が目に入った
「てめぇ…」
一発殴ろうとするが力が入らず断念する

「キスは初めてですか?」
答える義務なんて無いだろう
質問を無視するとやれやれ。と首をふり
「どうでした?」と感想を求められる
睨むと古泉は又微笑んだ
「これから…僕を忘れられなくさせてあげます」
ゆっくりとね…。
「古泉…おまえ…」
罵ろうと声をあげるが丁度よく扉をノックする音が聞こえ
言葉をのみ込むしかなかった
「残念です、今からもっと楽しもうと思ったのに」
ねぇ、キョン君?

そう優しく微笑む古泉を見ると
さっきの事など無かったかのように思えた

「古泉…」

唇を拭い、俺はゆっくりと立ち上がった

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